障害者雇用を考え始めると、採用や職場の設備に使える助成金が気になります。ただ、採用前の実習と設備の導入、採用後の職場定着では、使える支援や相談先が異なります。
地域情報メディア『めぐろデイズ』のエリア担当ライター、コウです。わたしなら助成金の名前を探す前に、まず採用、実習、設備、定着のどこで支援が必要なのかを確かめます。
この記事では、目黒区内の事業者が調べられる国や東京都の支援を、採用・実習・設備・定着の順に見ていきます。採用や発注を進める前に確かめたい条件と申請時期も紹介します。
最初に採用から定着までの段階を分ける
障害者雇用の支援を探すときは、「採用」「実習」「設備」「定着」のうち、今考えている取組から見始めると分かりやすいです。採用前の実習費用と、採用後に職場で支える人への奨励金は、別の事業です。
ただし、助成金に合わせて採用方法を決める必要はありません。まず仕事の内容や必要な職場環境を考え、その取組に使える支援を探す順番が自然だと思います。
| 考えている取組 | 最初に見る確認先 |
|---|---|
| 採用 | 厚生労働省とハローワーク |
| 実習 | 東京しごと財団 |
| 設備 | 高齢・障害・求職者雇用支援機構 |
| 定着 | 東京しごと財団などの職場支援 |
この表は申請先を確定するものではありません。どの制度を調べ始めるかの目安です。制度を選んだら、その募集要項に書かれた対象者、事業主の条件、申請先を確認します。
採用の助成金は紹介方法にも条件がある
国の特定求職者雇用開発助成金には、障害のある方などの雇い入れに関する「特定就職困難者コース」があります。雇用すれば自動的に支給される制度ではありません。
このコースでは、ハローワークなどによる紹介や、雇用保険上の扱いを含む条件が定められています。採用後に申請するからといって、採用前の紹介方法を後から変更できるわけではないのです。
すでに採用を進めている場合は、紹介を受けた経路と雇用予定日を手元に置き、制度の窓口へ確認すると話しやすくなります。
採用前の実習には東京都の支援もある
東京しごと財団は、障害者の職場体験実習を受け入れる中小企業などに向けた助成事業を案内しています。実習を行えば必ず対象になるという意味ではなく、受入れ方や申請の条件を確かめる必要があります。
実習は、実際の仕事を試しながら、受入れ体制について考える機会にもなります。採用を急いで決める前に、事業者側が担う仕事や支援を具体的にする時間として捉えたいところです。
設備の見積書を受け取ったら発注前に確認する
作業施設や設備の導入には、高齢・障害・求職者雇用支援機構の助成制度があります。国の雇い入れ助成金とは対象となる費用も手続きも違います。
設備業者から見積書を受け取っているなら、次に確かめたいのは発注・契約・支払いを始めてよい時期です。制度によっては、認定前に契約などをすると助成を受けられません。見積書が手元にある段階で、機構の窓口へ相談できます。

見積書を受け取ったら、発注前に相談したいですね
見積書を持って相談するときは、設備の名前だけでなく、どの作業で困っていて、その設備をどう使う予定かも伝えます。助成の対象になるか、担当窓口が確認しやすくなります。
採用後の職場定着を支える事業も探す
採用後に職場での支え方を考えている場合、東京しごと財団の「職場内障害者サポーター事業」も確認先の一つです。職場内で支援する人の養成や活動に関する事業で、雇い入れ助成金とは目的が異なります。
採用後も安心して働けるようにするには、仕事の教え方や相談を受ける人を職場で考えておくことが大切です。東京しごと財団には、職場内で障害のある社員を支える人を養成する事業もあります。
目黒区の事業所は制度ごとに窓口を選ぶ
目黒区内の事業所が求人を申し込む場合、管轄はハローワーク渋谷です。作業設備の助成については高齢・障害・求職者雇用支援機構、東京都の実習や職場定着に関する事業については東京しごと財団が案内しています。
目黒区に事業所があっても、申請先が区とは限りません。制度ごとに窓口が異なるため、利用したい制度の公式ページで相談先を確かめてください。
対象事業主と申請時期は制度別に見る
助成金によって、対象となる事業主や雇用条件、費用は異なります。申請時期も同じではありません。採用後に支給を申請する制度でも、採用前の紹介方法に条件がある場合があります。設備については、発注や契約の前に認定が必要な制度もあります。
気になる制度が見つかったら、公式案内で次の点を確認します。
- 自社は対象となる事業主か
- 採用や実習の前に必要な手続きはあるか
- 設備の発注や契約の前に申請・認定が必要か
- 同じ費用にほかの助成金を利用できるか
条件や助成額は変更されることがあるため、申請する年度の案内を確認してください。
古い制度名を見つけたら現在の一覧へ戻る
検索で見つけた助成金が、現在も使えるとは限りません。たとえば、国の「障害者初回雇用コース」は廃止されています。制度名を見つけたら、厚生労働省などの公式サイトで、現在の制度一覧と申請要件を確認します。
検討している費用が助成対象にならなくても、実習の受入れや採用後の職場づくりについて相談できる事業があります。助成金が見つからないときは、今どの取組で困っているのかを伝えて相談してみると、利用できる支援を探しやすくなります。
まず職場で必要なことを一行に書く
求人を出す前なら、任せたい仕事と必要な職場環境を考えます。設備の見積書があるなら、どの作業のために導入するのかを確かめます。助成金は、その内容に合うものを探す順番です。
採用、実習、設備、定着では相談先が異なります。わたしなら、制度名を調べる前に、今どの取組を考えているかを短く書き出します。
今日、職場でしようとしていることを一行だけ紙に書いてみてください。「実習を受け入れたい」「この作業に設備が必要」といった言葉で十分です。その一行があれば、公式案内を読むときも、窓口に相談するときも話を始めやすくなりますよ。












