自由が丘で再開発の話を聞くようになったものの、「結局、何がどう変わるの?」と、まだ具体的にイメージしにくい方も多いのではないでしょうか。
駅前に新しい施設が開業した一方で、どのような店が入り、駅周辺の道がどう変わったのかは分かりにくいものです。これから進む東地区の計画も含め、街の変化が気になりますよね。
地域情報メディア『めぐろデイズ』のエリア担当ライター、コウです。平日は中目黒や自由が丘駅周辺を通ることが多く、工事が進む様子や、駅前の人の流れが変わっていく様子を見てきました。
この記事では、2026年9月22日時点の公式情報をもとに、一丁目29番地区と東地区の違い、開業した「JIYUGAOKA MUSE SQUARE(自由が丘 ミューズスクエア)」の店舗、今後の計画を紹介します。
自由が丘の再開発は一つの事業ではない
自由が丘の再開発が話題になったとき、最初に確認したいのは「どの区域の話なのか」です。
現在、自由が丘駅周辺で具体的に進んでいる主な市街地再開発事業には、駅正面口前の「自由が丘一丁目29番地区」と、駅の東側に位置する「自由が丘東地区」があります。
二つは別の事業で、場所、規模、現在の進み具合、完成時期が異なります。
- 自由が丘一丁目29番地区
-
自由が丘駅正面口前の約0.5ヘクタール。複合施設の建築工事が完了し、商業施設「JIYUGAOKA MUSE SQUARE」は2026年9月17日に開業しました。
- 自由が丘東地区
-
自由が丘一丁目10番から13番までの約0.9ヘクタール。2025年10月に都市計画が決定し、再開発組合の設立に向けた手続きが進められています。
自由が丘の街全体が一度に建て替わるのではなく、駅周辺の複数の区域で、それぞれ異なる段階の事業が進んでいると考えると分かりやすくなります。
一丁目29番地区では建物の工事が完了した
自由が丘一丁目29番地区では、2023年11月に新築工事が始まりました。その後、自由が丘一丁目29番地区市街地再開発組合は、2026年7月31日に施設建築物の建築工事完了を公表しています。
建物は地上15階・地下3階の複合施設です。低層階には商業施設、上層階には住宅などが入ります。
商業施設は2026年9月17日に開業しました。建築工事の完了から開業までには、店舗の内装や開店準備などが進められていました。
- 事業区域:約0.5ヘクタール
- 建物:地上15階・地下3階
- 主な用途:商業、業務、住宅など
- 建築工事完了の公表:2026年7月31日
- 商業施設開業日:2026年9月17日
建築工事の完了と商業施設の営業開始は同じ日ではありません。現在は施設が営業しており、駅前の通り方や人の流れも、開業前とは少しずつ変わっています。
自由が丘ミューズスクエアが9月17日に開業
一丁目29番地区の商業施設「JIYUGAOKA MUSE SQUARE(自由が丘 ミューズスクエア)」は、2026年9月17日(木)に開業しました。
「MUSE」という名称は、自由が丘駅前にある「蒼穹(あをそら)の像」、通称「女神像」に由来します。女神像とともに街の未来を見守る場所でありたいという思いが込められています。
所在地は東京都目黒区自由が丘一丁目29番1号です。ショップの通常営業時間は10時から20時、レストランは11時から22時ですが、店舗によって異なります。
どのような店舗や施設が入るのか
JIYUGAOKA MUSE SQUAREの公式サイトでは、フロアごとの店舗一覧が公開されています。
地下1階には、自由が丘へ初出店となる「明治屋 自由が丘ストアー」が入りました。生鮮食品、ワイン、輸入食品、菓子、ベーカリーなどを扱います。同じフロアには「マツモトキヨシ」もあります。
1階から3階には、ファッション、化粧品、家具、インテリア、生活雑貨などの店舗が並びます。「UNITED ARROWS WOMEN’S STORE」「Theory」「Cosme Kitchen」「MARKS&WEB」「Re:CENO」「ハンズ」などです。
4階には飲食店とサービス施設が集まり、「SHARE LOUNGE/STARBUCKS」「そば処 自由が丘 薮伊豆」「叙々苑」「AGIO」などがあります。
5階には、子育て・教育に関するサービスを集めた「こどもでぱーと」が設けられました。学習塾、学童、託児・知育教室、子ども専門美容室、小児科、料理教室などが入っています。
- 地下1階
-
明治屋 自由が丘ストアー、マツモトキヨシ
- 1階から3階
-
ファッション、化粧品、家具、インテリア、雑貨、カフェ、クリニックなど
- 4階
-
カフェラウンジ、レストラン、自由が丘商店街振興組合、産業能率大学など
- 5階
-
学習、学童、託児、知育、小児科などを集めた「こどもでぱーと」
自由が丘の老舗も新施設で営業を続ける
新しく自由が丘へ進出した店舗だけでなく、以前から街で親しまれてきた店舗も入っています。
公式の店舗一覧には、「自由が丘 モンブラン」「自由が丘 一誠堂」「そば処 自由が丘 薮伊豆」などが掲載されています。
街の一角が新しい施設へ変わる一方で、長く親しまれてきた店が場所や形を変えて営業を続けることも、今回の再開発の特徴です。
駅前の歩行者動線はどう変わるのか
一丁目29番地区の再開発では、建物を新しくするだけでなく、駅前の道路や歩行者空間も整備されます。
目黒区の計画では、歩行者通路、地区内貫通道路、街角広場の整備、道路の無電柱化などが示されています。補助46号線の片側拡幅や、駅前広場と道路が交わる部分の隅切りも行われます。
施設内には貫通通路が整備され、施設に用事がないときでも、建物を通り抜けながら周辺の商店街へ移動しやすくすることが目指されています。
また、敷地周辺には広場や歩行者空間が設けられ、駅前の待ち合わせや街歩きの動線にも変化が表れています。
施設の入口や通り抜けできる時間帯は、利用する店舗や時間によって確認が必要です。初めて訪れる場合は、公式のフロアガイドも見ておくと迷いにくくなります。

駅から各商店街への通り方も実際に歩いて確かめたいですね
自由が丘東地区はどこまで進んでいるのか
自由が丘東地区は、自由が丘一丁目10番、11番、12番、13番にまたがる約0.9ヘクタールの区域です。一丁目29番地区から見ると駅の反対側にあたり、別の市街地再開発事業として進められています。
2025年10月8日に、地区計画、高度利用地区、第一種市街地再開発事業などの都市計画が決定しました。
さらに2026年6月には、再開発組合設立発起人からの申請を受け、施行地区となるべき区域の縦覧や借地権の申告手続きが行われました。つまり、単に構想を検討している段階から、再開発組合の設立に向けた具体的な手続きへ進んでいる段階です。
- 区域
-
自由が丘一丁目10番・11番・12番・13番
- 区域面積
-
約0.9ヘクタール
- 計画されている用途
-
商業、業務、住宅、駐車場
- 高さの限度
-
95メートル
- 延床面積
-
約62,000平方メートル
- 住宅建設の目標
-
約250戸
計画では、道路の拡幅、歩行者専用または自転車歩行者用道路の再整備、広場、歩道状空地、貫通通路などが設けられる予定です。地域利用駐輪場、公共トイレ、公衆喫煙所の整備も示されています。
2028年度着工・2031年度完成を予定
目黒区が都市計画案の説明時に示したスケジュールでは、2026年度に再開発組合の設立、2027年度に権利変換計画の認可、2028年度に工事着工、2031年度に工事完成・清算・組合解散認可を予定しています。
ただし、このスケジュールには、今後変更される可能性があることも明記されています。東地区については「2031年度に必ず完成する」と断定せず、現時点で示されている予定として確認する必要があります。
二つの再開発を混同しないように注意する
自由が丘の再開発について調べるときに、特に間違えやすいのが完成時期です。
2026年に開業したのは、一丁目29番地区の「JIYUGAOKA MUSE SQUARE」です。東地区の大規模複合施設が2026年に完成したわけではありません。
- 一丁目29番地区:2026年9月17日に商業施設が開業
- 東地区:都市計画決定後、再開発組合の設立に向けた手続きが進行中
- 東地区の着工予定:2028年度
- 東地区の完成予定:2031年度
また、二つの再開発は駅周辺の限られた区域で行われます。南口の九品仏川緑道周辺や、個店が並ぶすべての路地が再開発区域に含まれているわけではありません。
「自由が丘の街全体が一度に大きく変わる」というより、駅前の複数の区域が異なる時期に更新され、道路や歩行者の流れも段階的に変わっていくと捉えるのが実態に近いでしょう。
再開発で街並みと交通環境も変わる
自由が丘の再開発は、大きな建物を建てるだけの事業ではありません。
一丁目29番地区では、歩行者通路や街角広場、道路の拡幅、無電柱化、地域共同荷さばき場の整備が進められています。地域共同荷さばき場を設けることで、路上での荷さばきを減らし、歩行者と車が行き交う駅前の安全性と歩きやすさを高めることが目的の一つです。
東地区でも、道路の拡幅、広場、歩道状空地、貫通通路などが計画されています。建物の耐震化や不燃化を進め、防災性を高めることも目的に含まれます。
完成後は建物の外観だけでなく、電線の見え方、歩道の広さ、駅から商店街へ向かう経路、荷物を搬入する車両の動きなどにも変化が表れそうです。
ミューズスクエア利用時に確認したいこと
JIYUGAOKA MUSE SQUAREは開業しましたが、当面は多くの人が訪れ、駅前や施設周辺が混み合う可能性があります。時間に余裕を持って訪れると動きやすいですよ。
- 施設は2026年9月17日に開業
- 店舗によって営業時間が異なる可能性がある
- 施設内を通り抜けられる時間帯を確認する
- 駐車場・駐輪場の入口と利用時間を確認する
- 当面は駅前の混雑を見込んで移動時間に余裕を持つ
- 東地区の予定は今後変更される可能性がある
日曜・祝日の12時から18時は周辺で歩行者天国が実施され、施設駐車場へ車で入れません。車で訪れる場合は、公式サイトで隔地提携駐車場を確認する必要があります。
再開発の最新情報を確認できる公式サイト
自由が丘の再開発は、区域によって確認先が異なります。SNSやニュース記事で情報を見つけた場合も、最後に公式サイトで内容と日付を確認すると間違いを防げます。
一丁目29番地区と東地区のどちらの情報なのかを確認します。
区域、都市計画、事業の進行状況などは、目黒区の公式ページで確認できます。
営業時間、店舗一覧、駐車場などはJIYUGAOKA MUSE SQUARE公式サイトで確認します。
自由が丘の変化を区域ごとに見ていこう
自由が丘一丁目29番地区では建築工事が完了し、JIYUGAOKA MUSE SQUAREが2026年9月17日に開業しました。
一方、自由が丘東地区は、都市計画が決定し、再開発組合の設立に向けた手続きが進んでいる段階です。予定どおり進んだ場合でも、工事の完成は2031年度となるため、二つの事業には数年の差があります。
今回の再開発では、新しい店舗が増えただけでなく、自由が丘で長く親しまれてきた店も新施設で営業を続けています。道路や広場、歩行者通路など、街を歩くときの使い勝手にも変化が表れています。
自由が丘を通る機会があれば、駅前から各商店街へ向かう道や、建物の入口、広場の位置を見てみてください。以前の通り方と比べると、再開発で変わった部分を実感しやすくなりそうです。












